元気の素は天気から!

 春の肌 (2008年3月5日掲載)
 光の春に、気温の春が追いついて、すっかり春めいてきました。
動物たちが冬眠から目覚め、草木が芽吹き、花が咲きと自然界は躍動の季節。 私たち人間もこわばっていた体がゆるみ、重いコートを脱いで、身も心も開放感にあふれる季節です。 でも心とは裏腹に春の肌は、「紫外線」「乾燥」「強風」など過酷な環境にさらされているのです。

1.紫外線
春の日差しはやわらかですが、3月には紫外線が「注意」の必要なレベルになり、4月以降は急増します。 油断しているとシミやそばかすを増やしてしまう上に、春先の肌はまだ紫外線の刺激に慣れていないので、肌荒れなどのトラブルが起こりやすいのです。

2.乾燥
気温の上昇に伴って皮脂分泌が活発になりますが、春は冬についで乾燥する季節。 脂っぽいのに乾燥しているというふうにアンバランスな肌になりやすいのです。冬の間から肌の乾きが続いている人は要注意です。

3.強風
春一番に代表されるように、春は風の強い季節。東京では風速10メートル以上の強風の日が一年で一番多いのは3月なのです。 この強い風に乗って、花粉や黄砂、ほこりや排気ガスが舞い、肌がとても汚れやすくなっているのです。

 そこで、春のスキンケアで強化したいのが「洗顔」。
肌の汚れをそのままにしておくと、肌荒れや吹き出物などトラブルが発生しやすくなります。 ファンデーションなど油性の汚れをクレンジングでしっかり落としてから、洗顔料をたっぷり泡立てて、泡で包み込むように洗ってください。 肌は刺激に敏感になっているので、決してゴシゴシこすらないように。
そして、そのあとは「保湿」。
 春先に感じる肌の脂っぽさは、油分が多いのではなく、水分が足りないことによるバランス不足で起きています。 脂を取り去るケアよりも水分補給が重要。化粧水をつけたあと肌に触れてみて、手のひらに吸い付くくらいになるまでたっぷりと水分を補って下さい。
なお、外出するときは、花粉やほこりなどの汚れや紫外線から肌をガードするために、ベースメークはきちんとした方がいいですよ。


気象予報士 長尾美幸