元気の素は天気から!

 食欲の秋、食べ過ぎに注意! (2008年9月16日掲載)
 「実りの秋」「収穫の秋」などと表現される秋は、その名の通り、美味しいものが豊富な季節です。実った米が収穫され、カキやナシなどの果物も豊富になり、栗やマツタケも出回るようになります。何を食べても美味しく感じられますよね。

ただ、秋の食欲には要注意です。この時期は、単に美味しいものがたくさん出回るだけではなく、食欲が増す理由があるのです。ものを食べる理由の一つは、「体温を維持すること」です。夏は気温が高いため、体温を維持するのは簡単です。でも、秋になって気温が下がってくると、体温を維持するのにより多くのエネルギーが必要になります。体に多くのエネルギー源をためこもうとするため、食欲が増すのです。食の好みも、あっさり・さっぱりしたものから、高カロリーの、こってりとしたものに変わることが多いようです。欲するままに食べたいものを食べていると、体重計に乗ってビックリ!ということになり兼ねません。

食べ物が美味しいこの時期だからこそ、食欲を上手にコントロールしましょう。まずは、食事の始めに、水や汁物を飲むと、お腹を落ち着かせることが出来ます。そして、すべての食事をよく噛んで味わいながら、ゆっくりと食べること。満腹中枢が最もよく働くのは、食事を始めてから15分以上が経過した頃です。急いで食べると、満腹を感じる前に、必要以上の量を食べてしまうことになります。テレビや新聞を見ながらの「ながら食い」も止めた方がいいでしょう。適度な運動も大切です。運動は、太らないためにはもちろん、ストレスを発散して、暴飲暴食に走るのを抑える効果もあります。

幸い秋は、体を動かすのに適したさわやかな季節。「食欲の秋」と並行して、「スポーツの秋」も楽しみたいですね。


気象予報士 藤井南美