元気の素は天気から!

 春でも注意 車内の熱中症 (2008年5月2日掲載)
 ドライブをするにも快適な季節になりました。
でも、この時期、とくに小さなお子さんは、熱中症に注意して下さい。
車の中での子供の熱中症は、真夏よりもこの時期に多くなるそうです。

理由は2つ。

■ひとつは、想像以上に車内温度が高くなるということです。
JAFの実験によると、日中の最高気温が23.3度と過ごしやすい陽気の日に 車内の温度をはかってみた所、運転席の顔付近で48.7℃!少しの時間で急激に温度が上がってしまったんです。
4枚の窓を全て開けた状態でも、38.9度まで上がったそうです。
外は涼しいから大丈夫という油断が、この時期の熱中症の事故につながってしまいます。

■そして、二つ目の理由は、小さな子供は、大人よりも短時間で熱中症にかかりやすい、ということです。
赤ちゃんは一見すやすや眠っているように見えても、体内では、大人が小走りをしているのと同じくらいの代謝をしています。
わずか10分でも熱中症や脱水症状を起こすことがあるのです。
少しの時間、車を離れるだけでも、子供を車内に残さないようにしましょう。

 また、これからの時期は、以下のことも心掛けて下さい。

・水やおしぼりを用意しておく。
小さな子供は汗をかきやすいため、体力を消耗しやすくなります。
チャイルドシートは体温がこもりやすく、エアコンで車内温度をちょうどよく保っていても、子供の背中は汗でびっしょり、ということがよくあります。
休憩時にはシートから降ろして、汗をふき取ったり、汗がひどいときは着替えさせてあげるといいでしょう。
もちろん水分補給にも、いつも以上に気を使ってあげてください。

・洋服は、吸水性がよく風通しのいいものを。
綿素材などの、吸水性のいいものや、襟元が開いたものなど、風通しのいい服装を選びましょう。
外は肌寒いので、脱ぎ着のしやすい服装がおすすめです。

長時間のドライブは、大人も疲れやすいですが、子供にはそれ以上の負担になります。
こまめに休憩をとって、外の空気を吸うようにして下さいね。

気象予報士 小越久美