元気の素は天気から!

 冬の頭痛対策 (2009年2月13日掲載)
 この時期は、寒いほど、暖房も強くかけがちで、外と部屋の気温の差が大きくなりますよね。気温の差が大きくなると、頭痛が起きやすくなります。

頭痛は症状によってたくさん種類がありますが、その中で、気温の変化が引き金になる頭痛は主に2つあります。

一つは緊張型頭痛です。後頭部から首筋にかけて痛くなり、ハチマキで締め付けられるような、あるいは頭に重い石がのったような、圧迫感を伴う頭痛です。これは、血行が悪くなると起きやすくなります。例えば、暖かい部屋から、寒い外に出た時、寒さで急に血管が縮みます。すると、首や肩の血行が悪くなり、筋肉が緊張して頭の周りが痛くなるんです。こういう頭痛は、肩や首を温めたり、動かしたりすると痛みが軽くなります。

もう一つは、片頭痛です。脈を打つのに合わせてズキンズキン、ガンガンと痛み、動いたり、頭を振ったりとさらに痛みが増す頭痛です。これは、血行がよくなり過ぎると起こります。寒い外から、暖かい部屋へ移動したり、熱いお風呂に入った時、寒さで縮んでいた脳の血管が急に広がるため、血管の周りに炎症が起きます。広がった血管と炎症が、感覚神経を刺激して痛くなります。このような頭痛は、痛むところを冷やすと良くなります。

でも、痛みが来る前に、自分で気をつけられることもあります。一つは、外に出る時は、マフラーや帽子をかぶって、頭や首を冷やさないこと。もう一つは、暖房をかけすぎないことです。設定温度は低めにして、重ね着をするなど工夫しましょう。

ただし、頭痛は他にもたくさんのタイプがあります。命に関わるような深刻な頭痛もありますので、いつもと違うタイプの頭痛が起きたら、早急に病院へ行って下さいね。


気象予報士 横田真理子